精密診断法1について

 精密診断法は既存住宅の診断の他、補強計画の立案、あるいは補強後の耐力の検証方法として用いられる検証法です。
 その中で、精密診断法1はエネルギー一定則に基いた保有耐力の考え方を基本とした設計法です。
 診断は「上部構造の耐力の診断」と「各部の検討」について行われ、建物全体の耐力の診断だけでなく、基礎や水平・鉛直構面、接合部といった各部分の検証も行われます。
 上部構造の耐力の診断は、当該建物の必要耐力と保有耐力の大きさを比較することで行います。
 その他各部の検討においては、問題箇所、問題事象の存在の確認を行い、警告を与える方法をとります。
 より精密な計算方法として、一般診断後の本格的な診断や、補強後の性能の診断にも使われる診断法であり、建物各部の性能の影響を判断できるようになっています。

 また、

  ■基礎・地盤と上部構造の評価は分離
  ■多雪地域における積雪の影響を考慮
  ■垂壁付独立柱の耐力を考慮
  ■壁配置の影響・水平構面の強度を考慮

 といった方針は一般診断と共通です。
 各部の検討は問題事象の確認と警告にとどまっており、数値的な評価は行っていません。

  精密診断法1の診断方法

 精密診断法1では先に述べたとおり数値的な評価を行う「上部構造の診断」と、数値的な評価を行わず問題事象の確認と警告を行う「各部構造の診断」より行います。

上部構造の診断 各部構造の診断
 ■ 必要耐力の算定
 ■ 保有耐力の算定
  ◇ 壁の耐力と剛性の算定
   ● 壁の基準耐力と基準剛性
   ● 開口低減
   ● 柱接合部による壁の耐力低減
   ● 劣化低減
  ◇ 垂れ壁付独立柱の耐力の算定
  ◇ 剛性率による低減
  ◇ 偏心率と床の仕様による低減
 ■ 地盤
 ■ 基礎
 ■ 水平構面の損傷
 ■ 柱の折損
 ■ 横架材接合部の外れ
 ■ 屋根葺材落下の可能性
評価の方法

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