基礎に関する診断について
基礎についても上部構造の耐震性能に直接影響を及ぼす項目とそれ以外の項目とに分けられます。
直接影響を及ぼす項目については、低減係数として上部構造の評価に反映し、その他の項目については、注意事項として注意を喚起します。
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上部構造の評価においては、基礎梁と柱脚金物により柱脚の浮上りが生じない場合を1.0(低減なし)としています。そのため、基礎梁(又は足固め)の強度が小さい場合や金物類の引き抜き耐力が小さい場合は低減が必要となり、これらをふまえて基礎の構造に応じて以下のようにクラス分けしていきます。
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クラスI を1.0(低減なし)として、クラスが大きくなるほど低減が大きくなります。
上部構造の耐震性に直接影響を及ぼさない項目
上部構造の性能には直接影響しないが、問題となる項目としては以下のものがあげられます。
・コンクリート基礎にひび割れが生じている場合に、ひび割れ部分から内部の鉄筋・アンカー類に錆びが生じて、 コンクリートを破壊する可能性がある。 ・ 基礎のひび割れは建物の不同沈下により生じている可能性がある。 ・ 玉石基礎の場合で玉石の固定が十分であるか?。 ・ 玉石基礎の場合で玉石と柱脚・床束がきちんと接しているか?。 |