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1章 宅建業の全体像 宅建業法 HOME
◇宅建業・宅建業者とは ◇宅建業の全体像 宅建業法
 宅建業法の目的  宅建業・宅建業者とは 権利関係
 宅建業法の構造 税法・その他
 宅地・建物 法令上の制限
 取引業
 宅建業の免許の要否


@ 宅建業法の目的
  「宅地建物取引業」とは、世間一般でいうところの不動産業、つまり、不動産の販売や仲介をする仕事のことです。
  「宅地建物取引業法(宅建業法)」は、この宅建業に関するルールを定めている法律です。
 宅建業で扱う商品は宅地や建物ですが、これらはたいへん高価な為、宅建業に関してトラブルが生ずると、お客さんは大きな損害を
 受ける可能性があります。
  そこで、トラブルを防ぐために、宅建業を営む者(宅建業者)に対し、物件に関する十分な説明をお客さんにするように義務づけ、詐欺
  的・暴力的な行為をする者を宅建業から排除し,宅建業が適正に行われるようにしなければなりません。
  このようなことを購入者等の利益の保護といい、宅建業法の目的の1つです。
  そして、業務が適正に行われれば、皆が安心して取引をすることができ、宅地・建物の取引は活発になります。
  このことにより、宅地・建物の流通の円滑化という宅建業法のもう1つの目的も果たされます。

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A 宅建業法の構造
  1. 全体像
   宅建業法は、大きく分けると、3つの部分に分けられます。

   第一は、免許制度、取引主任者制度、保証金制度です。
   宅建業を営むには、宅建業の免許を受けなければならず、また、取引主任者を雇い、営業保証金等を供託することが義務づけられ
  ています。

   第二は、業務に関するさまざまな規制です。
   宅建業者は、業務を行うにあたって、さまざまな規制を受けます。
  一例として、契約内容を記載した書面を作成して、お客さんに渡す義務や、広告内容の規制、報酬額の限度、などが挙げられます。
 
   第三は、監督・罰則です。
   いくら制度を整え、必要な規制をしても、実際に守られなければ意味がありません。
   そこで、法律を守らない者に対しては、免許の取消しや業務停止などの監督処分が行われ、さらには罰金刑などの罰則が科される
  こともあります。

―重要語句―
 免許         :「宅建業」の免許であって、宅建業者になるためのものであり、取引主任者の免許というものではない。
 監督処分      :国土交通大臣や都道府県知事から受ける、免許取消し・業務停止などの処分。
 罰則         :裁判所によって宣告される、懲役・罰金などの刑。
 宅地建物取引業者:宅建業の免許を受けて宅建業を営む者。
  
  2. 宅建業者と取引主任者
  「宅建業者」(正確には「宅地建物取引業者」)の具体的イメージは、「○○不動産」「××ホーム」などの会社です。
  つまり、宅建業を営んでいる会社(会社組織にせず個人で営業している場合にはその個人)が、宅建業者です。
  これに対し、「取引主任者」(正確には「宅地建物取引主任者」という。「宅建主任者」・「主任者」と略すこともある。)のイメージは、不
 動産に関する法律の専門家です。
  不動産を購入する場合、契約前に「重要事項説明書」というものを渡されて、その内容の説明(重要事項の説明)を受けることになり
 ます。
  この重要事項の説明は、取引主任者の仕事の1つです。
  取引主任者になることができるのは個人だけで、法人は取引主任者になることができません。
 
―重要語句―
 宅地建物取引主任者:宅建試験に合格し、主任者登録を受け、取引主任者証の交付を受けた者。
 契約          :売買などの約束のこと。

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B 宅地・建物
  「宅地建物取引業」とは、文字どおり「宅地」や「建物」の「取引」を「業」として行うことです。
  以下、それぞれの言葉を順に説明します。

   1. 建物とは
    屋根、柱と壁があって雨風をしのげるものをいいます。
    そのような構造であれば、住宅・店舗・工場・倉庫など、いずれも建物です。

  2. 宅地とは
   「建物が建っているか、いずれは建つような土地」のことで、以下の二つが該当します。

  @ 建物の敷地に供せられる土地(どのような区域等にあるのかは間わない)
  A @以外の用途地域内の土地(ただし、現に道路・公園・河川・広場・水路であるものは除く。)
 
  @の「建物の敷地に供せられる土地」とは、現に建物が建っている土地のほか、建てる予定で取引される土地も含みます。
  Aの「用途地域内の土地」の意味については、簡単に言うと、住宅街・商店街・工業団地のなかにあるような、土地のことである。
  たとえば、住宅街のなかで青空駐車場になっている土地は、「@以外でも、用途地域内の土地」にあたり、宅地であることになります。
  このような土地は、現に建物が建っておらず、その予定がないとしても、いずれは周りの土地と同じように建物が建てられる可能性が
 高いので、宅地として扱わられます。
  ただし、Aの()内にあるように、「現に道路・公園・河川・広場・水路であるもの」は、宅地から除かれています。このような土地は将来
 も建物が建てられる可能性が低いからです。
  用途地域内の土地で「宅地」にあたらないのは、「現」に道路・公園・河川・広場・水路の場合であり、道路にする目的(予定)の土地
 であっても、用途地域内にあれば、今現在道路でない限り、「宅地」にあたります。

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C 取引業
  1. 取引とは
   宅地建物取引業の「取引」とは、次のものをいいます
  @ 売買・交換を自ら行う
  A 売買・交換・貸借の代理を行う
  B 売買・交換・貸借の媒介を行う
 
   まず、「売買」とは、物とお金とを交換することであり、「交換」とは、物と物とを交換すること、「貸借」とは、物を貸し借りすることで
 す。
   また、「代理」とは、人の代わりに契約をすることをいいます。
   これに対し、「媒介」とは、売主・買主等の間に入って、契約が成立するように努力することをいいます。
   いわゆる「仲介」のことです。
   代理と媒介とで最も異なる点は、代理の場合には、宅建業者は本人に代わって契約を結ぶが、媒介の場合には、宅建業者は間
  に入って手助けをするだけで、最終的には当事者同士で契約を結ぶという点です。
   代理も媒介も、宅建業者自らが契約の当事者になるわけではないという点で共通するので、宅建業法では、代理と媒介について
   報酬の限度額以外ほぼ同じ内容の規制がされている。
   取引の中に「自ら貸借を行う」という項目がありませんが、自ら貸借を行うとは、貸しビル業や、賃貸マンション・アパート経営であり、
  これらは宅建業にあたりません。
   また、宅地の造成やビル管理をすることも、宅建業の取引にあたりません。

  2.「業」とは
   @ 不特定多数の者を相手方として行うこと。
   A 反復または継続して行うこと。

   このように、宅地建物取引「業」といえるためには、「不特定多数の者」を相手方にすることが必要なので、会社か自社の従業員だ
  けを対象に宅地分譲をしたり、学校が自校の学生だけを対象にアパートの紹介をしたりすることは、「業」にあたりません。
   また、1回限りの取引をする場合も、「反復または継続」にあたらないので、「業」にあたりません。たとえば、家を建てるために宅地
  を1区画購入する場合は、「宅地」の「取引」にはあたりますが、反復性はないので「業」にあたらず、結局は宅建業ではないことにな
  ります。

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D 宅建業の免許の要否
   宅建業にあたる行為をする場合には、原則として、宅建業の免許が必要です。
  ただし、例外として、免許を受けずに宅建業を営むことができる団体があります。
 
 ・免許を受けなくても宅建業を営むことができる者
   @ 国、地方公共団体(都道府県・市町村)、独立行政法人、都市再生機構、地方住宅供給公社等
   A 信託会社、信託業務を兼営する金融機関
 
   @の国、地方公共団体等には、宅建業法が適用されないので、免許を受けずに宅建業を営むことができます。
   Aの信託会社等には、宅建業法のうち免許に関する規定が適用されません。
   したがって、免許を受けずに宅建業を営むことができます。
   ただし、信託会社・信託業務を兼営する金融機関が宅建業を営む場合は、その旨を国土交通大臣に届け出ることが必要であり、
  届出をした場合、国土交通大臣の免許を受けた宅建業者とみなされます。

  @の国、地方公共団体等は、宅建業を営むにあたって、国土交通大臣への届出は不要であり、宅建業法上の規制も適用ざれない。
  これに対し、Aの信託会社等は、免許を受ける必要がない(国土交通大臣への届出は必要)だけで、それ以外の宅建業法上の規
 制(たとえば、取引主任者の設置や重要事項の説明など)の適用を受ける。

―重要語句―
 信託: 委託者が一定の目的のために、財産や権利等を第三者(受託者)に委託し、受託者がその目的のために財産等の管理をする
     こと。
      たとえば、土地所有者が土地を信託し、受託者がその土地を活用して利益をあげ、その利益を委託者に分配するような行為。

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宅建業法−試験傾向−

宅建業法の名の通り、宅建主任者が知っておかなければならない知識が集中しています。
試験後のこともあるので、一通り理解しておく必要があるでしょう。
特に試験では、第三章の業務に関わる問題が多く出される傾向があるそうです。
問題自体はさほど難しくないようなので、過去問等を解き、内容を十分理解しておきましょう。




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